厚生年金とは、会社に勤める人や公務員が加入する公的年金のことです。パートやアルバイトの人でも、労働時間や労働日数など、いくつかの条件を満たせば厚生年金に加入します。

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国民年金と違い収入が多くなると保険料も上がる

国民年金の保険料が年齢や収入に関係なく、すべての人に一律なのに対し、厚生年金の保険料は収入額で決まります。一般的に、収入が多くなるほど、保険料が上がっていく仕組みです。

標準報酬月額

厚生年金保険料は給与額の少ない方から大きい方へと分けられた31等級の「標準報酬月額」に18.3%の保険料率を掛けた金額で計算されます。算出された金額を半分ずつ、雇用主と従業員本人で払います。

厚生年金の加入者が受け取る年金は
老齢基礎年金+老齢厚生年金

厚生年金保険料が収入額に基づく標準報酬月額で決められているよう、将来受け取る老齢厚生年金の金額も収入によって変わります。年金額の計算は、これまでの収入額と加入期間を用います。

老齢厚生年金を受け取るための条件は、老齢基礎年金の受給資格要件を満たしていること(加入期間が10年以上)と、厚生年金の被保険者期間が1カ月以上あることです。

厚生年金の保険料率は18.3%

厚生年金の保険料率は18.3%(基礎年金分を含む)。実際に負担するのは半分の9.15%で、残り半分は会社が負担します。

会社員は給料から天引きされるので、給与明細には折半した保険料額が書かれています。

厚生年金の種類

厚生年金は3種類に分けられます。
具体的には次の通りです。

・老齢厚生年金
・遺族厚生年金
・障害厚生年金

老齢厚生年金

老齢厚生年金は、厚生年金加入者が受給できる年金で
老齢基礎年金にプラスして受け取れる年金の種類です。

老齢厚生年金の受給資格期間は、厚生年金と国民年金を合わせて10年間以上
年金の受給額は加入期間や所得などによって異なります。

障害厚生年金

障害厚生年金は障害基礎年金と同様に
障害認定されると受け取れる年金です。
障害基礎年金と違い障害厚生年金における等級は
1級~3級になっています。

遺族厚生年金

遺族厚生年金は、厚生年金の被保険者が期間中に
死亡したときなどに支払われる年金の種類です。
亡くなった人の年金加入実績に応じた金額になり
年金を受け取る場合は、被保険者が亡くなった時点の
受給対象者の年齢や子どもの有無等により受給できる期間が異なります。